『グランデール』
詩や絵本を扱う小さな書店を訪れたときです。
眠ってしまった娘を抱いて、主人は書店に併設された喫茶室でお茶を飲んでいました。
ひとりで、平積みされた絵本を目で追いかけて、本のページを繰っているとき
『かえってゆくこと あの幼かったころへ』
という一文が目に飛び込んできました。
『ほんとうに飛びたいのかい、鳥みたいに、カササギやシジュウカラやコマドリやツグミのように。流れる雲を追って思いのまま飛びたいのかい。
つばさがほしいって?でも腕はなくなってしまうんだよ』
シュールレアリズムの詩人ポール・エリュアールが唯一残した童話は、父親が幼い娘へ語り聞かせるように物語られる。
自由への光がページから、溢れだしてきます。
美しい詩画集を出版されている『エクリ』の本。
少しずつHPでご案内させて頂きます。